我々は喉が渇くと水を飲み、空腹の時には食事で欲求を満たします。しかし、心が渇いていてもそれに気づくことは難しく、知らず知らずに心を蝕んでいることさえ気づくことができません。今の時代は大変便利になったものの、日々不安を抱く出来事が多く将来への心配事が絶えません。突然の出来事により人生の計画が狂ってしまい、人生を歩む気力さえ失ってしまうこともあります。心を整えませんと、それが思考となり、思考が言葉になり、言葉が行動になり、行動が習慣になり、習慣が性格になり、そして自分の運命となってしまいます。
そこで心を和らぎ楽しませる繖楽舎(きぬがさらくしゃ)を開講させていただきます。人里離れた天空の寺院・観音正寺でゆっくりと座り自分の心の内に気づき、また、京都での写経会では経典を写すことに夢中になり、各講座で悲しみや苦しみにえぐられた心に安らぎを満す機会としてご参加いただけましたら幸いです。
京都の仏像彫刻処・富田工藝のご好意により、オープン工房五条坂の仏処の場をお借りして、写経会を開催いたします。ご参加いただきました皆様が書写されました写経は当山開基聖徳太子一四〇〇年御遠忌の事業、観音堂再建、蘇る悠久の聖地再興の勧進写経として永代当山で保管させていただきます。
富田工藝へのアクセス
今の我々は日々時間に追われ、自らを振り返る時間も持てません。座禅会では心から湧いてくる様々なことに気づき、己の心を見つめていただきます。近江蒲生野を見渡せる山上の静かな空間に身をゆだね、大切な人生を歩んでいける勇気を得ることができます。夕暮れのひと時を白檀の香りを聞きながら静かに過ごしてみませんか。
坐禅指導は、京都嵐山天龍寺僧堂で雲水修行された住職がご指導いたします。
日常を少し離れて時間がゆっくりと流れる観音正寺ではなしをしてみませんか?上手く話す必要なんてありません。ここでの時間はあなたのための時間です。普段言えずにいること、思っているけれど話さずにいる事、なんでもいいのです。聞いている人のために話さなくていい。サービスしなくてもいいのです。ご自身のためだけにおはなししてください。
つまったっていい。止まったってかまいません。そんな時でも、そっとそばでゆっくり聞いています。話すことがなくなったらそこで止めて、本堂の内陣に入り観音様の前で佇んでもらってもいいのです。美しい蒲生の野を眺めながら少し息を抜いてお話してみませんか?坂東がお話しをお聞きします。