人魚のために開基した寺院
観音正寺は、今から約1400年前、聖徳太子によって、標高433メートルの繖山の山頂に開創されました。
推古天皇の御代、近江国を遍歴していた聖徳太子は湖水から浮かび出てきた人魚と出会います。人魚は「私は前世漁師であり、殺生を業としていたため、このような姿になりました。繖山にお寺を建て、どうか私を成仏させてください」と懇願しました。聖徳太子はその願いを聞き入れみずから千手観音の像を刻み、堂塔を建立したとされ、日本唯一の人魚伝説が残る寺院としてその歴史は脈々と受け継がれております。